月刊サイクルビジネス
2015年4月に設立され、小売りと卸という両面を柱に事業展開するシナネンサイクル。長年にわたり自転車の開発・輸入販売にシナネン物資部として携わってきた経験も活かしながら、両事業を融和させながら推進している。そんな中で今年5月、新社長に田中正人氏が就任。シナネンのコア事業に携わってきた同新社長の手腕に期待がかかる。昨秋にはソフトバンクグループのOpenStreetによるシェアサイクル事業「HELLO CYCLING」にも参画、自転車業界において需要創造を目指して力強く歩みを進める同社の現状と今後を伺った。
(株)あさひ(下田佳史社長)は7月3日、(有)アキコーポレーション(二宮明社長)が所有する「LOUIS GARNEAU(ルイガノ)」と「GARNEAU(ガノー)」の日本総販売代理権を取得すると発表した。ルイガノはカナダ生まれのブランドでサイクルウェアや完成車、アクセサリーなどトータルで製品展開。完成車ではロードバイクやクロスバイク、シティスポーツなどデザイン性の高い車種を豊富にラインナップし世界的に人気を博している。あさひとしてはこれら2ブランドの日本総販売代理権を取得することにより、スポーツサイクル愛好者の裾野を広げ、スポーツサイクル普及への取り組みをより一層進めていくとしている。
パナソニックサイクルテック(株)(片山栄一社長)が新機軸の電動アシスト自転車スポーツモデル「XM1」を発表した。ヨーロッパにおいてスポーツバイクの新しい楽しみ方の1つとして普及浸透し始めている電動アシストマウンテンバイク(e-MTB)で、ヨーロッパ市場で鍛え上げられた先進の電動アシストユニットをベースに日本のフィールドにマッチングさせて快適に走行できるよう加速感等をチューニング。従来の電動アシスト車とは違うスポーティな乗り心地を体感できる。
世界的な経済の先行きがますます不透明になる中、自転車市場でも底が見えてこない。メーカーや商社など業界の多数の企業も今後の具体的な戦略構築に苦心するなど、光明を見出すには至っていないのが現状だ。しかしこれまで幾多の苦難を乗り越えてきた貿易商社では、そうした中でも将来に向けた独自の展開を模索している。マーケット動向の変化を捉え、時代の一歩先を行く各社の展開を追った。