ピックアップニュース 2006


ヨコタサイクルが破産、負債総額は約36億円
債権者は、雙龍ジャパン、ジック、大阪ギヤ製作所、モービックなど (06 12/4)

破産決定当日から閉鎖された上野工場

大手製造卸のヨコタサイクル(株)(横田 昇社長)が、12月4日、大阪地方裁判所から破産手続開始の決定を受け、事実上倒産した。負債総額は約36億円で、破産管財人は小松陽一郎弁護士(大阪市北区中之島2-2-2ニチメンビル8階、TEL:06-6221-3355)ほか。
同社は1976年に設立され、近年では年間70万台超の完成車をコンスタントに出荷。全国の量販店や地方卸に供給を行なっていた。2004年11月期では売上高85億円を計上していたが、05年以降は量販店への納入量が減少するなど苦戦を強いられ、05年11月期の売上高は約67億8200万円にまでダウン。また生産態勢でも、04年に主力を中国へシフトし、伊賀上野工場(三重)と塙工場(福島)の生産ラインを集約するなど改革を進めたが計画通りには運ばなかった。今年夏、塙工場の売却も計画されたが、買い手が見つからずに頓挫。こうしたことが徐々に経営を圧迫し、今回の結末に至ったとみられる。
 債務総額約36億円のうち33億円程度が金融債務と見られる。業界内では、中国からの完成車やパーツを同社に供給していた雙龍ジャパン、ジック、大阪ギヤ製作所、モービックといった商社に対して1000万~1億数千万円、パーツメーカーでも数社に1000万円強の債務がある模様。商品の仕入れは総て現金決済で行なわれていたため手形の不渡りは発生しないが、売掛金が回収不能となった。また、福島と上野の両工場で完成車を月間約2~3万台生産していたことや、近年ではパックパーツ販売にも注力していたため、大口債権者以外にも多くの自転車関連業者に対して数10万~700万円ほどの債務がある。


丸石サイクル、譲渡後も当面は現態勢を継続
多田羅社長が今後の方針と春需の対応を説明 (06 10/24)

多田羅社長(左)、米山美喜男取締役(中央)、荒井通好部長が経緯と方針を説明

丸石サイクル(多田羅哲也社長)が、天津富士達電動車有限公司(辛建生董事長)に自転車事業を譲渡することについて記者会見を行ない、今後の方針を説明した。
多田羅社長は、「2年間、劇的に動いてきた中で、今後マルイシブランドを生かしていくための方策として、このような形に至った」と経緯を説明。
11月1日付で譲渡が行なわれた後、丸石サイクルは商号変更とともに本社所在地を移転し、自転車事業を受継いだ福島丸石自転車工業の社名を丸石サイクルに変更し本社を吉川市に移転。これによって現在の態勢のままで新たなスタートを切るとしている。11月末までにこの移行作業を完了させる見込み。
生産についても当面は現状を維持する意向。これまで主力車種を天津の捷馬で、婦人車や軽快車を富士達で生産してきたが、「品質の維持と安定供給を行なうため、しばらくは今の態勢を保っていきたい。その一方で富士達の品質レベルを早急に引上げ、当社製品の生産量を増やしていく」(同社長)。
譲渡先の天津富士達電動車有限公司は今年竣工した広大な新工場を持つが、その中に丸石専用ラインを設置。丸石の技術スタッフが現地に赴いて指導し、稼働させる予定だ。将来的にはふらっか~ずをこのラインで生産する意向である。
なお、来年の春需については、「これまでどおり捷馬での生産も含めて対応し、万全の態勢で全国の小売店に供給していく」(同社長)としている。



丸石サイクルの自転車事業を天津富士達が取得
10月19日に契約を締結、譲渡額は総額で8億円 (06 10/20)

丸石サイクルの自転車事業を取得した中国のメーカー、天津富士達電動車有限公司

丸石サイクル(多田羅哲也社長)の経営体制が大きく変わることになった。
同社の親会社であるサンライズ・テクノロジー(梶本 誓社長)は、10月18日の取締役会で丸石サイクルの自転車事業を譲渡することを決議し、10月20日に同事業を天津富士達電動車有限公司(天津市経済技術開発区西区新民路9号、辛建生董事長)に譲渡することを発表した。
弊社の取材によれば、丸石サイクルでは今年夏頃から自転車事業の売却に向けて動き始めていたが、その中で仕入れ先の1社である中国の完成車メーカー、天津富士達自行車有限公司(辛建生董事長)との間で条件等を提示し具体的な交渉を進めていた。ただ、交渉が難航したため、最終合意に至るまでは当初予定よりも時間を要した模様だ。
サンライズ・テクノロジーの発表によると、丸石は平成17年9月期で売上高34億3100万円、営業損失5億0400万円、平成18年9月中間期では売上高13億8600万円、営業損失4億0700万円を計上しており、今後の業績回復も見込めず不採算部門となっているため、譲渡を決議したとしている。
そして10月20日に開示された情報では、連結子会社である福島丸石自転車工業(米山美喜男社長)の全株式を天津富士達電動車有限公司に1億2000万円で譲渡。その上で、丸石サイクルの自転車事業を福島丸石自転車工業に6億8000万円で譲渡するという契約を締結したとのこと。譲渡額は合計で8億円となり、現金一括で支払われる。
譲渡されるのは、自転車及びその部品の製造販売に関する事業で、丸石サイクルが保有する商標権、ブランド使用料、設備や、同社全従業員などを含む。同社で行なっている自転車以外の事業(特許事業など)については譲渡しない。また、この譲渡契約には連結子会社である丸石自転車北海道販売(清澤孝幸社長)及び丸石サイクル瀬戸内販売(北出時人社長)の全株式も含まれる。
なお、この譲渡契約は10月19日に天津市において締結され、10月20日にサンライズ・テクノロジーの取締役会にて決議された。
丸石は2004年9月以降、丸石自転車の事業を滋賀丸石自転車工業(現社名:丸石サイクル)に移行し、プライムシステム(現社名:サンライズ・テクノロジー)の子会社として再建を目指していた。昨年後半には得意車種に絞込む戦略に方針転換。しかし、業績は下降線をたどっていた。



中国、増値税の税率変更も自転車は変更なし
~鋼材や繊維製品などは2~5%の引き下げ~ (06 9/20)

中国自転車業界でも、輸出量増加で増値税還付率調整が大きな関心事に

中国の政府機関(中国財政部、国家発展改革委員会、商務部、海関(税関)総署、国家税務局)が、増値税の還付率を変更すると発表した。
中国では貿易黒字が拡大の一途を辿っており、貿易摩擦の発生が懸念されている。また輸出製品の中には資源の消耗や環境汚染に繋がるものもあり、それらの状況を勘案し輸出量増加に歯止めをかけるための措置として9月15日から施行された。
増値税率は17%と変わらないが、還付率が大きく変更。鋼材は11%から8%に、繊維製品や家具、ライターは13%から11%に引き下げられた。また石炭や天然ガス、アスファルトなどの素材や鉛酸蓄電池、酸化水銀電池など環境負荷の高い製品については還付率自体が廃止され、輸出抑制の色を強める。
ただ自転車の税率に関しては、従来の13%を維持し、変更されない。
増値税還付率は04年1月に引き下げられており、今回はそれ以来の変更となる。増値税還付率の変更は今年に入って引き下げ観測が高まり、自転車業界内でも2~3%程度の引き下げは止む無しという見方が大勢を占めていた。還付率が引き下げられると実質的な増税となるため、貿易を行なう業者の間で多くの関心を集めていた。



パシフィックサイクル、マングースを中国へ本格販売 北京五輪を機会に、中高級ブランドとして訴求 (06 4/19)

 GT、シュウィン、マングースのブランドを持つアメリカの有力自転車卸業者、パシフィックサイクル(クリス・ホーヌンC.E.O.)が、中国市場においてマングースブランドの自転車を販売する方針を発表した。
マングースは、MTBやBMXで世界的に有名なブランドで、X系スポーツで活躍するなどコアなファンから絶大な人気を得ている。パシフィックサイクルとしては、このブランドの車種を今年下半期中に中国市場で販売を開始する予定。現在、3地域におけるそれぞれのパートナーを模索している。販売エリアは北京と上海に加え、あと1ヵ所を考えているとのこと。販売車種はBMXとMTB。これらの車種を高級ブランドとして200~500 USドルの価格帯で販売していく。低価格のものは売らない。
ホーヌン氏は「中国自転車市場は安いものが多いが、その分野には入らず、量は少ないが高級車市場を開拓していきたい」と語った。北京オリンピックの正式種目に採用されたBMXの中国ナショナルチームをサポートするなど、プロモーションも積極的に推進。またフラッグシップショップを出店して同社製品の浸透を図る。
発展途上のマーケットだけに、2年後までに10万台の販売が目標。2008年の北京オリンピックを見据えた戦略といえよう。


クリス・ホーヌンC.E.O.


パシフィックの首脳たち



スペシャライズド、上海浦東に直営店 長期戦略でブランドイメージの浸透図る (06 4/19)

アメリカ有力自転車メーカーの1つ、スペシャライズド(マイク・シンヤード社長)は上海の浦東に直営店を出店するなど、中国市場にも本格的に進出。同社では、中国を将来的に大きな可能性を持つマーケットと捉えており、中国国内の協力企業と組んでスペシャライズドの知名度を高めていく意向。販売する製品は欧米などで販売しているものと同様とする。シンヤード社長は、上海ショーに初めて訪れたが、会場の熱気に驚きを見せた。また中国の人々が自転車に強い関心を抱いている印象を得たという。ただ、現在の中国市場は低価格品が多いため、長期的視野に立ち、徐々に浸透させていく戦略をとる。そのため中国への投資を続けながらも当面は販売目標を設定しない。
今後は、直営のフラッグシップショップを核にマーケットリサーチやプロモーション活動を行なうほか、各地に専売店を設けて販売戦略を推進していく構えだ。

スペシャライズドのマイク・シンヤード社長(左)とインターナショナル・セールスマネージャーのトニー・ハードリック氏




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