月刊サイクルビジネス
シマノの「STEPS」、ボッシュの「Active line plus」が同時期にリリースされ、これらを搭載する完成車が出そろったことで今年「E-SPORT BIKE元年」と呼ばれているが、その中で自転車業界ではない企業が手掛けたE-SPORT BIKEが市場で確かな存在感を放っている。中国のユニットメーカー「BAFANG(バーファン)」製のユニットを積んだイタリアのオートバイメーカー「BENELLI」製のE-MTBが一足早く、実は市場に登場していた。今回の特集ではこの2社にスポットを当てる。
真夏のロードレースの祭典として知られる「シマノ鈴鹿ロードレース」が鈴鹿サーキットで8月18、19日、35回大会を開催。全国から1万1000人のサイクリストが集結し、絶好のコンディションの下で熱戦を繰り広げた。二日間はビギナーから熟練者まで様々なカテゴリーに分かれた競技が行なわれ、最高峰カテゴリーの「シマノ鈴鹿ロードレースクラシック」では宇都宮ブリッツェンの岡篤志選手が優勝。また協賛各社によるPRブースおよび試乗エリア方も、話題のE-SPORTS BIKEなどでいつもにも増して盛り上がりを見せた。
今では世界中のサイクリストにその名が知れ渡った愛媛県の今治市と広島県の尾道市を結ぶ「しまなみ海道」が中心にある中国・四国地方の自転車卸、販売店は追い風を受け続けているように思われていたが、それは業販店に関してはスポーツ専門店にうまく移行できたほんの一部にしか過ぎず、全体的には厳しい状況が続いている。さらに今年の夏は台風、豪雨が甚大な被害をもたらすことに。そんな現状を打開していくための、今後の各社の戦略はいかに。
9月12日、東京・港区の品川インターシティで㈱シマノ(島野容三社長)が、恒例のシマノフェスティバルを開催した。新製品の発表でメインとなったのが、MTB用コンポーネントの最上位モデル「XTR M9100シリーズ」とロード用ミドルグレードコンポーネント「105 R7000」シリーズ。また現在市場にリリースされているSTEPS搭載のE-SPORT BIKEラインナップに加え、今後発売が予定されているルイガノの小径車モデル「ASCENT e-sports」、JeepブランドのMTBモデル「JE-279E」、ORBEAのMTBモデルも展示され、来場者の注目を集めた。