月刊サイクルビジネス
自転車業界に、その言葉どおり激変が訪れようとしている。2000年代になってからの市場競争やスポーツバイク人気、そして近年来の販売停滞を経て、今度は業界や国を超えた大きな波が押し寄せてきている。今までの業界の常識が全く通用しないかも知れない環境変化を目の前にして、この様相をどのようにメリットとして化学変化を起こしていくかは、それぞれ個々の意識改革と取り組みにかかっている。
今や全世界で話題になっている中国発のシェアサイクルサービス事業が、いよいよ日本で本格スタートする。中国北京に本社を置き、同事業の大手企業であるモバイク(Mobike)は今年7月に日本法人「モバイク・ジャパン」を立ち上げたが、8月23日から札幌にてサービスを開始。オッフォ(ofo・本社:北京)も、日本の通信事業者ソフトバンクの子会社、ソフトバンクコマース&サービス(株)(=ソフトバンクC&S、溝口泰雄社長)と協業し、日本国内においてシェアサイクル事業を展開することを8月9日に発表。9月以降に東京と大阪からサービスを開始する予定だ。
(株)シマノが主催するスポーツバイクの祭典、「シマノ・バイカーズフェスティバル」(7月29・30日、会場:富士見パノラマリゾート)と「シマノ鈴鹿ロードレース」(8月19・20日、会場:鈴鹿サーキット)がそれぞれ開催された。
ロードレースやMTBなどサイクルスポーツを思う存分楽しめるイベントとして毎年多数が来場しレースに出場。今年も子供からシニアまで、また初心者からトップレーサーまでがコースを疾走したり会場内の催しや展示ブース、セミナーなどに参加し、自転車の醍醐味を満喫した。
しまなみ海道など、自転車を活用した取り組みが功を奏して観光事業やインバウンドの呼び込みに成功している中国四国エリアだが、自転車市場の足元を見ると通学需要や一般生活での自転車利用が縮小するなど厳しい状況が続いている。市場の停滞などの苦境の下、業界各社の動きを追った。