月刊サイクルビジネス
2012年は、ヨーロッパに比較すると好調だったアメリカ自転車市場。特に29インチ、さらには27.5インチというサイズが出て活性化したMTBや通勤や街乗りにも需要があるというシクロクロス等の動きに注目が集まる。12月号では前編として、ラレー、スコット、ASI、スラム、マリン、ロッキーマウンテンの6社を紹介。
エンドユーザーの為の自転車の祭典、サイクルモードインターナショナル。自転車愛好家の間ではすっかりお馴染みだ。今年は東京のみの3日間開催であったが、3万4000人以上を動員。幕張メッセはこの週末だけは「自転車のメッカ」となり、活気に満ち溢れていた。
東京に近いエリアには「埼玉都民」「千葉都民」と言われる、昼間は東京で働いている人も数多い。そして、昨年の東日本大震災では帰宅困難者が大量に発生した。街道沿いをひたすら歩き、荒川や江戸川を渡った人も数知れない。したがって、この地域に住む人々は非常時の自転車の有効性をひしひしと感じとったに違いない。その後の計画停電によってJRや私鉄等の鉄道網が大幅に削減されたことがさらに自転車需要に火をつけた。ちょうど季節も暖かくなる頃で、自転車通勤に切り替えることにさほど抵抗がなかったのだろう。さて、それから1年たった今年は?
東邦レマック(株)は、10月31日に開催された同社取締役会において、サイクル事業から撤退、在庫商品も含めて大日産業(株)に譲渡することを決定した。
東邦レマックはシューズ事業を中心に展開する専門商社で、売上構成比では約8割をシューズ関連が占める。サイクル事業では「ブルーポイント」ブランドのカジュアルスポーツブランドやファッション性の高いモデルを主に扱い量販チャネルで展開してきた。そうした中で、同社では経営資源を主力事業に注入することに。